雑記
”その日”が近づいているにもかかわらず、わたしはまたしても何の対処も行わずにいるのです。
わたしはいつまでも表層でありつづけたいと、そう願わずにはいられないような存在なのです。
わたしが耐えられないと感じるのは、わたしの存在が彼にとってなんら有効なものではなかったと気がついてしまう瞬間なのです。
彼はとてもよい目の持ち主で、世界が灰色に見えていました。彼の目がとてもよい目であることを知らない人たちは、彼の行動に理解を示しませんでした。
彼女はまさに金色の竪琴で、その強い琴線に触れたものだけに、その妙なる音を聞かせるのです。
彼はなにか恐怖の対象を目前にすると、それから目をそらし10センチ上を見つめながら、恐怖を訴えるのでした。
彼女はそれをただひたすらに「なんでもないこと」として扱うことで、お腹の中におさめるということを続けてきたのです。彼女のほっそりとした手足に比して、だから彼女のお腹はぽっこりと膨れているのです。
おなかが痛いと人に言うのはちょっと抵抗がありますが、頭がいたいと人に言うのは自分がまるで繊細な人間のようでちょっとだけ誇らしいような気がします。
彼女は彼が自分を好きな事をとてよく知っていたので、彼女がとる行動によって彼がどのように支配されていくかをみることが、楽しくてしようがありませんでした。 だから、彼女はごろんと転がってピンク色のおなかや、あくびをしながら真っ赤な口腔を彼に見せ…
だから、もう引き返せません。
リリーさんと呼ばれたくて、この日記を書いています。 リリーという名前は、まるで寺山修司の作品に出てくる娼婦のように潔さそうな名前じゃありませんか?
人間の手とはとてもグロテスクなものですね。 私がこんなにも愛着を持つ相手であるあなたの手すら、私にはとてもグロテスクに思えます。 手がきれいだといつも言われるんだ、というあなたの手もその醜さに私はそれを直視することができないので適当な相槌を…